直近100年のファッションの変化まとめ
ファッションの最初の大きな変化
ファッションは、まず20世紀初頭に大きな変化を経験しました。コルセットから解放するデザインが生み出されたのです。
それまではコルセットを腰に締め付け、スカートをクリノリンという骨組みで膨らませるのがおしゃれでした。
しかしポール・ポワレがウエストの位置を上げ、布を余らせて柔らかいシルエットを生み出してからその様相が一変します。
他にもマドレーヌ・ビオネという女性デザイナーもコルセットを使用しないスタイルを提案します。その後、ファッションのシンプル化がますます進み、大量生産と既製品化が大きく発展します。
モダニズムが生まれたのもこの頃で、余計な装飾よりもシンプルで体形や生地が持つ美しさを生かそうとする動きが生まれます。
アメリカン・ファッションの台頭
1940年代にはアメリカン・ファッションの影響力が強くなります。クレア・マッカーデルというデザイナーが考案した、スポーツウェアをベースに動きやすくシンプルなスタイルが人気を博し、今でもそのスピリッツはアメリカのファッションスタイルに息づいています。
有機的な曲線を描くクリスチャン・ディオールの“ニュールック”が一大センセーションを巻き起こしたのもこの頃でした。
ファッションにおけるアメリカの果たした役割は大きいものがあり、共産主義やファシズムが叫ばれていた当時にあって民主主義を打ち出していたため、ファッションの世界においても独自のスタイルやアイデンティティーを主張するようになりました。
これが様々なスタイルや既存のファッションの合理化を進める原動力になったと分析する専門家もいます。
ファッションの現代化
時代は大きく変わり、戦後にはヒッピーファッションが生まれていきます。時代は公民権運動や革命などが世界各地で起こっていたころで、イデオロギーを主張する流れがファッションの世界にも広がっていきます。
このころにはTシャツやジーンズが定番化しており、ファッションはかなり現代的になっていました。ヒッピー文化が終焉を迎えると、イギリス音楽の発展と共にパンクファッションが生まれるなどさらなる多様化の時代を迎えます。
80年代にはミラノやニューヨークファッションの成長、日本ではデザイナーブランドの人気などが見られます。
その後、ファッションはさらなるシンプル化やデザインの庶民化などの変化を遂げ、現在では中国が生産する影響力など経済的な要因もファッションの生産や質に影響を与えています。
ファッションは人の主張や合理性によって形作られてきたことが分かります。
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