注目度の高いパリコレとファッションの関係

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注目度の高いパリコレとファッションの関係

オート・クチュールの誕生

パリコレクション(以下パリコレ)は、ファッションブランドの新作を発表する一つのイベントです。しかし100年程の歴史しかなく、それ以前は今のようなファッションへの影響力はありませんでした。

 

注目度の高いパリコレとファッションの関係

 

以前は貴族や王妃などがファッションリーダーであり、デザイナーや庶民の間での流行などは無いに等しいものだったからです。

 

それが1855年のパリ万博で、イギリス人チャールズ・フレデリック・ワースがデザインしたドレスが人気を博し、ナポレオン三世の妃であるウージェニーに気に入られてフランス帝国公認のドレスデザイナーとなります。

 

その後、ワースのドレスを求める富裕層の台頭の購買意欲もあり、いよいよ「オート・クチュール」という衣服生産・販売方法が確立されていきます。

 

デザイナーの台頭

すべてが顧客のオーダーメイドだったそれまでとは異なり、展示したドレスから顧客が選んだ製品を、サイズだけを合わせて生産する既製服での販売が始まります。

 

これにより、顧客の注文に応じてただ衣服を生産するスタイルから、デザイナーが作ったものを顧客が選ぶという図が出来上がり、デザイナーの重要性や地位が向上していきます

 

ココ・シャネルやクリスチャン・ディオール、ユベール・ド・ジバンシーなどのデザイナーが台頭していったのもこの頃でした。

 

その後、イブ・サンローランやケンゾーの活躍によるプレタポルテ(高級既製服)人気、日本人デザイナー川久保玲が生み出したコム・デ・ギャルソンなど、デザイナー主体のファッションによる多様化や革新的な製品の誕生が相次ぎます

 

ジョルジオ・アルマーニがソフトスーツを開発しアメリカで大流行したのもこの80年代のことでした。

 

世界中への普及

より現代的な90年代以降には、デザイナーがグローバリズムにより様々なブランドのデザインを手掛けるようにある時代が幕を開けます

 

ブランドを創立した本人よりは外部から招かれた才能のあるデザイナーが作品を手掛け、それがブランドの発展につながった例がたくさん見られます。

 

シャネルやグッチ、プラダ、ルイヴィトンといった現在の名だたるメーカーはこの頃に地盤を固めています。こうして世界的に有名なデザイナーと歴史のあるブランドという二大看板が揃い、パリコレは重要性と注目度を獲得していきます。

 

またディオール・オムの成功により、パリコレが男性のデザインを扱うようになったというのも大きく影響しています。

 

現在ではテクノロジーの進歩により、パリコレはより一層身近なグローバル・ファッションショーとしての地位を獲得しています

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